「TSUTAYA三軒茶屋店」(世田谷区太子堂4、TEL 03-5431-7788)がリニューアルオープンから半年を迎えた。コミックを買う地元年配客が増えている。
この半年間の全国のコミック購買層データ(TSUTAYA調べ)
同店の名物スタッフで、2015年に「マンガ担当書店員が全力で薦める本当にすごいマンガはこれだ!」の著書もある栗俣力也さんによると、年代は10代から40代までとさまざまだが、中には70代男性もいるという。全国的に見ても20代や40代の女性ファン層、50代以上のシニア層など、今までにないファン層が増えているそうだ。
4月のリニューアルに際して、1冊60円からコミックレンタルを開始した。店頭在庫は現在、日本最大規模の4万冊。栗俣さんは「レンタルを通して、コミックの面白さに気づいたのではないか」と分析する。そこから購買意欲につながるという。
レンタルを利用し始めてから1~2カ月で年配客に変化が現れる。「買い物かごいっぱいのコミックを一度に買って行かれる。特に新刊コーナーの漫画が人気」と栗俣さん。購入ジャンルはバラエティーに富んでいる。
人気の理由はほかにもある。「そもそも今と昔では、コミックの質がまったく違う」。作画レベルや表現方法が格段に向上した結果、幼少期にコミックへの興味を持たなかった世代が、面白さに気付くのだという。コミックに触れることが日常である若者よりも、「面白い作品に出会った時の『衝撃』が全く違う」。現在33歳の若者である栗俣さんは力を込める。
「通販サイトは『目的買い』だが、実店舗は物と『出会う』場所。その価値が今、再度見直されている」とも。
営業時間は10時~翌2時。