トークイベント「望まない孤独を解消するための処方箋~自己責任社会からの脱却~」が3月30日、野沢龍雲寺(世田谷区野沢3)で開催された。
TanoBa(野沢2)創業1周年を記念して開く同イベント。同社はヤフー(現LINEヤフー)出身の3人が2023年3月に設立。「世の中から孤独をなくす」をパーパスに掲げる。
同イベントには70人ほどが参加。トークセッションには、NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さん、新潮社出版部部長の中瀬ゆかりさんが登壇した。トークは「望まない孤独」の解消に向けた相談窓口の取り組みや、「自己責任社会」についての考え方、「孤独の先の死」に及び、最後には「処方箋」として参加者へメッセージが伝えられた。TanoBa共同創業者代表社員の宮本義隆さんと、後援者として野沢龍雲寺第12世住職の細川晋輔さんのあいさつも行われた。
参加者からは、「孤独に関する本、言葉、考え方などが印象的で、行き詰まったらメモを読み返したい」「ゲストのトークを楽しみながら孤独に関して考えさせられた」「つながり合うことで誰かの助けになるかもしれない、というのは救いがあると感じた。学びが多く参加して良かった」などの声が聞かれた。
イベント後は「タノバ食堂」も開催。世代や職業の異なる人と食卓を囲むことで、緩やかなつながりを生み出し、孤独の予防装置となることを目指す「タノバ食堂」は昨年10月から毎月最終土曜に開催。参加人数は延べ100人以上。参加者が任意の金額を支払う「自由価格制」となっている。
共同創業者の多田大介さんは、「多くの方々のサポートを受け、創業1周年を迎えられたことに感謝している。『タノバ食堂』の取り組みが世の中に広がっていくことで、『望まない孤独の解消の処方箋』となれるように、今後も全力投球していきたい」と述べた。
タノバ食堂は、4月27日、5月25日、6月29日に開催予定。事前予約制。