工業用ゴムを製造販売する三昌工業(世田谷区上馬1、TEL 03-3424-4171)が2016年11月から、入浴剤事業に参入している。
製品名は「ミネラルニューヨーク」。2016年3月に商品開発を始め、11月に完成した。30ミリリットル入り(1回分、税別330円)と300ミリリットル入り(10回分、同2,200円)の2種類を用意。
2017年度中にそれぞれ3万本、3000本の販売を見込む。同社営業部の大友一樹さんは「アルカリ性単純温泉の気分を気軽に味わうことができる」と話す。
1月30日にリニューアルした自社通販サイトなどネットで販売。2017年度内に取り扱いを10社まで広げ、モニターサイトや展示会などでサンプルを配布する。業務用にも対応し、すでに介護業界から問い合わせがあるという。
2014年に発売したマルチクリーナーで培った製造ノウハウを応用。製品のコンセプトやターゲット、パッケージデザイン、ネーミングなどは「自分にとってなじみの薄いジャンルだったこともあり、一から調べ上げた」という。東京都の福祉保健局薬務課とのやり取りも頻繁に行った。
30~50代の女性にターゲットを絞り、100種類以上候補を上げた商品名から、「入浴」と掛けた「ミネラルニューヨーク」を選んだ。「同僚からダジャレ好きだと思われている」と大友さん。
成分は、「温熱・保湿効果、むくみ予防などに効果のある」という天然ミネラル5種類。「人体や環境への配慮を考え、防腐剤や着色料、香料などは一切使いたくなかった」ため、無色無臭タイプにした。そのほかにも「アルカリ性のお湯が持つ洗浄作用により、毎日使えば、肌の古い角質を取り除くピーリング効果も期待できる」という。
風呂いすや桶を残り湯に入れて一晩置くと「徐々にきれいになっていく」とも。「浴槽に汚れが付着しにくくなり、風呂掃除も楽になる。排水も河川を汚さず、自然に還る」。
残り湯を洗濯に使うと「ミネラルが洗剤との相乗効果を生み、油汚れが落ちやすくなる」と大友さん。サンプリングの結果、モニターからは温熱・保湿効果を評価する声のほか、「無色無臭なので、ボディーソープと入浴剤の香りがぶつからなくてうれしい」との声もあるという。
問い合わせは、同社へ。