三軒茶屋・世田谷パブリックシアター(世田谷区太子堂4、TEL 03-5432-1526)で7月1日から、演劇「子午線の祀(まつ)り」が行われる。主催はせたがや文化財団。
劇作家・木下順二さんによる、平家の栄華と没落を描いた「平家物語」に題材にした同作品。世田谷パブリックシアター芸術監督の野村萬斎さんや成河さん、河原崎國太郎さんらが出演する。
初演は1979(昭和54)年で、1999年に新国立劇場で、2004年に世田谷パブリックシアターで公演が行われている。2004年は野村さんが平知盛役を務めた。今回は新演出、新キャストで上演。音楽は生前、前衛的な音楽活動を展開した武満徹さんの楽曲を使用する。
源平合戦に関わった平知盛や源義経などの人物たちを描いた内容で、「群読」という独特な朗誦(ろうしょう)スタイルを劇中の随所に使うことで作品の独自性を高めているという。1978(昭和53)年には「読売文学賞」も受賞している。
野村さんは「登場人物たちの魅力的な内面性と、すべての人間の運命を包み込む宇宙の壮大なスケール......ミクロとマクロを舞台上に描き出したいと思っています。まさに客席にいながらにして、宇宙の中にいるような感覚、『子午線』を感じていただけるような作品にしたいと存じます」(原文ママ)とコメントを寄せている。
開演時間は13時または18時30分(日によって異なる)。入場料は、一般S席=8,800円(プレビュー公演は7,300円)、同A席=5,400円(同4,400円)。高校生・24歳以下は半額など各種割引あり。問い合わせは世田谷パブリックシアターチケットセンター(TEL 03-5432-1515)まで。7月23日まで。