世田谷区役所庁舎内に宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」が設置されて、1カ月がたった。
フランスの郵便関連機器メーカー「ネオポストシッピング」とヤマト運輸が共同で設立した「パックシティジャパン」(千代田区神田小川町)が展開する「PUDOステーション」は、1台のロッカーでさまざまな宅配会社の荷物が受け取れるほか、荷物を受け取る場所や時間も利用者が任意でを指定できる。
公共施設への設置は23区内で世田谷区が初めて。2016年11月、ヤマト運輸の南東京主管支店(品川区)と世田谷区が災害時の協力協定の締結を進めていく中で、同社がロッカーの設置を提案したことがきっかけ。2017年4月の官民連携課開設に伴い設置した。
ロッカーの設置場所は本庁舎第1庁舎の北口近くで、30個の荷物受け入れに対応し、24時間無料で利用できる。再配達に伴う配送業者の労働時間改善などを目的にしている。現時点ではヤマト運輸の荷物のみ対応している。
利用方法は、配送業者から「不在連絡を受けて、再配達の受け取り先に指定」、「配達予定通知を受けて、受け取り先に指定」、「インターネット通販利用時に受け取り先に選択」の3つ。
「インターネット通販利用時に受け取り先に選択」は現在、ネット通販サイト「ZOZOTOWN」の商品やKDDIの携帯電話、スマホ端末の修理交換の受け取りのみに対応している。
パックシティジャパンの担当者は「PUDOの利用実績は徐々に伸びている。今後、ロッカーを直接受け取り先に選択するケースも増えてくるのでは」と期待を寄せる。