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世田谷のラーメン店がオープン半年 店主は「かづ屋」出身、さらなる独自性を追求

一押しメニューの「特製支那そば」

一押しメニューの「特製支那そば」

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 世田谷にラーメン店「燈灯亭(とうとうてい)」(世田谷区世田谷2、TEL 03-4296-5975)がオープンして約半年がたつ。

店主の内山貴広さん

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 懐かしい中華そばを提供する同店。席数はカウンター7席。完全禁煙。

 店主の内山貴広さんは青森県平川市出身で現在37歳。高校卒業後、東京のファッション専門学校へ進学。その後いったん青森に戻り、再び上京。飲食店のキッチンスタッフを経て、28歳の時に目黒の名門ラーメン店「かづ屋」の門をたたいた。同店で31歳まで修業し、知人の洋食店のキッチンスタッフを経て、2016年11月15日に同店を開店した。

 店の看板作りやフローリング貼り替えなどは内山さん一人で行った。かづ屋の店主の修業先である「たんたん亭」をもじった店名には「お客さんの心に明かりをともしたい」という思いが込められている。

 基本メニューは「支那そば」と「白そば」(以上700円)、「担々麺」(900円)の3つ。ワンタンとチャーシュー、味玉子をトッピングで追加できる。現在、支那そば関連のメニューが売り上げの70%を占める。白しょうゆとレモン風味の香味油で仕上げた白そばは5月からの新メニューだ。

 スープには国内産豚と丸鷄、野菜を煮込んだ動物系スープと、道南産の真昆布、瀬戸内産の煮干し、本枯れの鰹・宗田・サバの混合節、国産シイタケを使った魚介系スープを合わせている。かづ屋で学んだ味を基本とするが、オリジナルの味を追求すべく、現在では豚骨の使用量を減らし、「さらにすっきりした味に仕上げている」と内山さん。

 北海道産小麦を使った麺に、小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にした全粒粉を練り込んでいる。「小麦本来の風味やうま味を味わうことができる」と内山さん。麺の食感は「歯切れがよい弾力で、どちらかというとそばに近い」とも。製造は「三河屋製麺」(東久留米市)だ。並は150グラム、大盛は225グラムで提供する(ゆでる前の重量)。

 チャーシューには低温調理した国産豚肩ロースを使う。かつてはかづ屋にならいローストチャーシューを使っていたが「スープに浸したときに柔らかく仕上がるように」と変更した。70~80度で、2時間かけて肉のうま味を閉じ込める。

 内山さんが薦めるのは、チャーシュー2枚と味玉子1つ、ワンタン3個、1センチの厚さがあるメンマがのった「特製支那そば」(980円)。タレにはヒゲタ醤油の「本膳」を使っている。

 内山さんは半年を振り返って、「世田谷周辺はこってり系・ガッツリ系ラーメンの店が多いため、当店のような味の店は珍しい。『すっきりした味のラーメンを食べられてよかった』という声をよくもらう」と話す。5月半ばにはかづ屋時代の同僚がスタッフとして加わり、夜の営業時間を延ばした。今後、基本メニューを5種類まで増やしていくという。

 営業時間は、11時30分~15時、18時~22時45分。日曜は昼の営業のみ。火曜定休。

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