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池尻に日本酒ダイニング 店主はお燗のプロ、飛騨牛使ったメニューも強み

「えんじゃく」の日本酒のラインアップ

「えんじゃく」の日本酒のラインアップ

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 池尻に日本酒ダイニング「えんじゃく」(世田谷区池尻3、TEL 03-6805-4070)がオープンしてもうすぐ3カ月がたつ。

店主の高木晋吾さん

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 席数はカウンター13席で、店内は完全禁煙。客単価は5,000円。店主の高木晋吾さんが、お燗(かん)のプロ「お燗番」として立つ。

 高木さんは岐阜県大垣市出身で、現在40歳。名古屋工業大学大学院を卒業した後、東芝に就職。2008年に退職して地元へ戻ったが、2009年に再び上京。知人の酒販店やダイニングバー「ぽつらぽつら」(渋谷区)、「うつらうつら」(同)などで日本酒に関する研さんを積みながら、物件探しを開始。8月26日に同店のオープンにこぎ着けた。

 池尻に店舗を構えたのは、「ぽつらぽつら」勤務時代に住んでいて土地勘があったことと、「えんじゃく」が入る以前の店に客として行ったことがあり、内装を気に入っていたからだという。

 店名にはツバメやスズメ、「度量の小さい人」を意味する「燕雀(えんじゃく)」を据えた。「飲食業界の経験が短い自分は、まだまだ『度量の小さい』人間。その分、これからもっと成長できると思った」と高木さん。

 日本酒は半合(90ミリリットル)500円~。長珍(愛知)、竹雀(岐阜)、悦凱陣(香川)、王祿、十旭日(以上、島根)、よえもん(岩手)、諏訪泉(鳥取)、舞美人(福井)、るみ子の酒、妙の華、英、天遊琳(以上、三重)、丹澤山、隆、昇龍蓬莱、残草蓬莱(以上、神奈川)など、常時約15銘柄(60種類)をそろえる。

 お燗用に、温度の異なる2種類のお湯を用意する。各日本酒の味わいによって、最も合う温度を探求しているという。「日本酒は世界に誇る日本の文化。その日本酒をより味わうには、温度がとても大事」と高木さん。「日本酒が昨今ブームだが冷酒に注目が集まりがちで、お燗を楽しんでいる人はまだ少ない。そういった時代だからこそ、この店をお燗文化の発信地にしたい」とも。

 フードにも力を入れる。看板メニューは「他店だと3,000円はする」という、「飛騨牛のローストビーフ」(100グラム=1,800円)。食肉卸売業を営む実家から直接肉を仕入れているため、安く提供できるという。「オーダーを受けてから焼き上げるので、火入れをした直後の肉の軟らかさを味わえる」と高木さん。自家製スダチ酢とオニオンソースと合わせて提供する。

 そのほか、「飛騨牛すじ大根、八丁味噌(みそ)煮込み」(800円)、「飛騨美濃けんとんのロースト、ハニーマスタードソース」(1,000円)、「自家製燻製(くんせい)盛り合わせ」(1,200円)、「無花果(いちじく)とブルーチーズのオーブン焼き」(650円)、「秋刀魚(さんま)の中華オイル煮とキノコのアヒージョ風」(750円)、「本白子の炙(あぶ)り、椒麻(ジャオマー)風ソース」(750円)などを用意する。

 月商目標は150万円。現在、知人に向けて行っている「お燗講座」を、2018年から一般向けにも行う予定。

 営業時間は18時~24時。週1日休み。お通しは800円(前菜4品)。

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