三軒茶屋の「世田谷パブリックシアター」(世田谷区太子堂4、TEL 03-5432-1526)で6月12日、夏木マリさん演出・出演の公演「『夏木マリ 印象派NEO VOL.2』灰かぶりのシンデレラ」が始まる。
同公演は1993年から夏木さんが演出を手掛けている「コンセプチュアルアートシアター『印象派』」の最新作。身体能力を極めた芸術表現を確立し、ロンドン、パリなどの海外公演でも高い評価を得ている。
公演名はサロンのアカデミックな画家たちに対抗して、イーゼルと絵の具を持って外に出ることで光の瞬間の効果をとらえようとした、モネやルノワールといった「印象派」の画家たちの気骨ある反抗心にインスパイアを受けて名付けられたという。
今回の舞台の題材は、700以上のバリエーションの民話があり、絵画、演劇、オペラ、映画、アニメなどさまざまな芸術の題材となっている「シンデレラ」。夏木さんは、舞台上での圧倒的な美の象徴を求めてシンデレラに、国際的に活躍するプリンシパルダンサーの西島千博さん(「博」は右上の点なし)をキャスティング。あらゆる既成概念を排除し、夏木さんが新たに解釈を加えた印象派NEOによる新しい「シンデレラ」となる。
夏木さんは「私たちが日頃目にしたり、耳にしたりするような出来事や物語をお見せするのではなく、非日常の圧倒的な世界観を味わってもらいたい」と語り、「現代のシンデレラとは何か、今、働くということは、夢、他人との関わりは、家族とは何か。世界に700以上の解釈が存在するシンデレラを楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。
公演は6月15日まで。上演時間は劇場のホームページで確認できる。入場料は、一般S席=5,800円、同A席=4,800円。チケットは世田谷パブリックシアターチケットセンターやプレイガイドで取り扱う。