世田谷パブリックシアター(東京都世田谷区太子堂4、TEL 03-5432-1526)で8月17日、「日野皓正presents“Jazz for Kids”」が開かれる。
プロのミュージシャンたちによるライブと、世田谷区の公立中学生によって結成された「Dream Jazz Band」のコンサートの2本立てで行う同イベント。10周年となる今回は、「せたがやこどもプロジェクト2014」の一環として開催。4月末から練習を重ねてきた中学生たちがこの日、本番を迎える。
「Jazz for Kids」は2005年、世田谷区教育委員会が「才能の芽を育てる体験学習」事業の一環としてスタート。世界的ジャズトランペッターの日野皓正さんをはじめとする一流ミュージシャンたちの指導の下、中学生たちは数カ月の練習を重ね、本番で日野さんらと共演する。年々イベントが地域に浸透し、コンサートに出演した先輩の姿に憧れ参加を申し込む中学生も出てきたという。
「Jazz for Kids」は、直訳すれば「子どもたちにジャズを」。事業担当の世田谷パブリックシアター大下玲美(おおした れみ)さんは、「ジャズのビッグバンドを組むことで、協調性と個性、意思表示や他者の魅力を認めることなどを自然と身につけられると考えた。また、スタンダードナンバーを演奏することで引き継がれていくものの魅力を知り、ソロやアドリブを通して規則の中の自由や、自由の中の規則というものを体で感じることが、心身共に伸び盛りである青少年の成長に一役担えると考えている」と話す。
中学生たちは4月末から、ほぼ毎週末練習を行ってきた。「練習の前半は各パートの個人練習がメーンで、後半は全パートが集まりアンサンブルの練習へと移行していく。練習を重ねるごとにメンバーは積極性が増し、責任感も強くなっている。現状の実力を認め、個人の課題を見いだす客観的な視点も持つようになってきた」とも。
演奏会の見どころについては、「日野皓正さんとクインテットをはじめ、ジャズシーンで一流とされるミュージシャンたちのライブ、このコンサートでしか聴けない組み合わせでのセッションに期待いただきたい。もちろん、約4カ月頑張ってきた子どもたちの演奏もお見逃しなく」と語る。
14時開演。チケット料金は一般=5,500円、4歳~高校生=2,500円。当日券は13時から劇場入り口前で販売予定。詳細は世田谷パブリックシアターのホームページから確認できる。