三軒茶屋に薫製料理専門店「燻製(くんせい)201号室」(世田谷区三軒茶屋1、TEL 03-5431-5138)が12月23日にオープンし1カ月が過ぎた。
初めてのアルバイト先が薫製料理店だったというオーナーの杉山幸弘さんは、薫製に魅せられ7年前に独立。同店は4店目にあたる。軒先に看板は出しておらず、ビル1階の扉をあけて階段を上ると、2階に9メートルの長いカウンター席、3階にテーブル席がある。席数は合わせて50席。店内は、コンクリートむき出しの壁面と、木材の床やアンティーク家具のコントラストが映えるようライトダウンし、落ち着いた雰囲気の「隠れ家」を演出している。
薫製させる食材は最低1週間熟成させ、30度以下で12~16時間かけて表面だけ薫製させる「冷燻(れいくん)」という方法でいぶす。「薫製は固くてしょっぱいというイメージを持たれがちだが、冷燻は中まで火を通さないので、食材の味を生かしつつ、後から薫製の風味を感じられるように作っている」と杉山さん。
メニューは、表面をカリッと焼き上げ、中はトロッとした食感の「薫製チーズ」(594円)、「薫製プチトマト」(540円)、サーモン・ホタテ・タラコ・レバーパテなどをいぶした「薫製キッチンカナッペ」(1,620円)など。いぶしたとき卵にくぐらせて食べる「ダッチオーブンで作る黒毛和牛モモ肉の瞬間薫製」(1,296円)は、余ったとき卵で卵がけご飯(プラス270円)にすることもできる。ワインや日本酒などの各種アルコールや、薫製ビールの「シュレンケルラ メルツェン」「シュレンケルラ ヴァイツェン」(以上、1,296円)もそろえる。
「薫製はもともと保存食を作るための技術だが、食材によっては自分でもどんな味に仕上がるか想像がつかないので、いまだに作るときは楽しくてワクワクする」と杉山さん。「料理に合わせてお酒も選んでいただき、口の中に広がるマリアージュを楽しんでいただきたい」とも。
営業時間は18時~翌1時(日曜は17時~24時)。月曜定休。