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三茶の古民家カフェで短編小説朗読ライブ-座談会で執筆秘話も

来場者には朗読4作品が掲載された世音堂編集誌「せかいのカラ 第2号」(800円)が無料で配られた

来場者には朗読4作品が掲載された世音堂編集誌「せかいのカラ 第2号」(800円)が無料で配られた

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 三軒茶屋の古民家カフェ「RAIN ON THE ROOF(レイン・オン・ザ・ルーフ)」(世田谷区三軒茶屋2、TEL 03-3487-8811)で1月26日、小説朗読ライブ「第2回 世音堂(ぜのんどう)公演」が開催された。

柴崎さんの作品「或いは、月そのものとして」を朗読する女優のサヘル・ローズさん。

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 2回目となる今回の講演では、夕方・夜の部2回(各回90人)とも前売り券が完売。立ち見席まで出る盛況ぶりだった。

 小説家には、「お題写真3枚全てを使って物語を創作すること」「ボリュームは4000字(原稿用紙10枚)以内」「最後の1行をタイトルにすること」の3つがルールとして課せられた。作品を執筆した小説家4人が朗読者を選び、朗読の打ち合わせとリハーサルを入念に重ね、演技、衣装や小道具など細部の演出まで関わった。

 今回は、ミュージシャンの一青窈さん、プラネタリウム・クリエーターの大平貴之さん、映画監督の瀬田なつきさんが一枚ずつ「お題」となる写真を提供した。

 執筆したのは、第1回公演にも参加した狗飼恭子さん、藤谷文子さん、柴崎竜人さんの3人に、岸田戯曲賞候補にもなった劇団デス電所主宰の竹内佑さんを加えた4人。4作品を朗読するのはサヘル・ローズさん、小宮一葉さん、延増静美さん、森戸宏明さん。

 今回初参加の竹内祐さん(作家・戯曲家)は、朗読者に森戸宏明さん(劇団動物電気所属)を起用。「最初の出番から『怖い話』だから、役者の衣装や小道具まで気を配った。お客さんが嫌な気分にならないように、ブラックなユーモアたっぷりに演出した」と竹内さん。

 朗読会の後は、中井美穂さんの司会で各作家がお題からストーリーを展開する上で苦しんだことや、役者を選んだエピソードなどの「楽屋話」を披露した。

 イベント終了後、来場者からは「役者さんの声で情景が浮かんで楽しい体験だった」(50代夫婦)、「登壇する小説家のファンで前回も来た。今回も2部制で座談会もあって良かった」(30代男性)などの感想が寄せられた。

 イベント後、主催者の柴崎さんは「出演者も来場者もともに、今までにない小説の楽しみ方を体験してもらえたのでは。今後も定期的に続けていきたい」と手応えを口にした。

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