三軒茶屋にカフェ「PORTLAND CAFE and MARKET」(世田谷区太子堂5、TEL 03-6804-0550)がオープンして、3カ月がたった。
席数は1階にカウンター席が4席、2階にテーブル席が8席。全席禁煙で、電源とWi-Fiを無料で使うことができる。
店名は、オーナー兼店長の小原治さんが17年間住んでいた米国オレゴン州の都市・ポートランドから取った。「住民が共存共栄する、コンパクトシティ(歩いて暮らせる集約型都市)としてのポートランドが大好きだった」と小原さん。ポートランドへ移る前はニューヨークに14年住み、約30年間、大手アパレルメーカーのパタンナーとして働いていた。
日本へ帰国したのは2年前。アンティーク家庭雑貨の通販サイトを運営する傍ら、「アパレルはもうやり切った。これからは人と直接触れ合う仕事をしよう」と決意。慣れ親しんだポートランド流のカフェを開店すべく、複数のコーヒースクールに通い腕を磨いた。料理はインターネットを駆使し、独学で学んだ。
フードメニューは、ポートランドでよく食べていたというワッフルをメインに据えた。4種類をそろえる。そのほかに、トルティーヤチップスを使ったタコサラダ(800円)やハッシュドポテトを使った「ローズシティポテトズ」(600円)などが5種類ある。今年中に計20種類まで増やしていく。
一押しのワッフルは、ホイップクリームとメープルシロップで味付けした「いちごとブルーベリー」(800円)。
コーヒーは、ポートランド生まれで日本初上陸となる「Sterling Coffee Roasters」のクラフトコーヒーが売り。同店から豆を直接仕入れており、常時約5種類をそろえている。豆の出来によって、2~3種類を都度入れ替えているという。「豆は全体的に浅いりのものが多い」と小原さん。フルーティーな香りやアーモンドナッツ風味など、豆本来のテイストを味わうためだ。
紅茶もポートランド生まれの「Steven Smith Tea Maker」のフルリーフティーを6~7種類そろえる。ブラックティー系とハーブティー系、緑茶ブレンド系が2つずつある。夜はオレゴンの地ビールなど、10種類を飲むことができる。
店内では「年に2~3回買い付けに行く」というアンティーク家庭雑貨や、ポートランドの現地アーティストによる作品も販売している。アンティーク家庭雑貨は1950年代の文房具やミシン、電話機、食器類など。作品はガラス工芸などがある。
「地元客が増えてきた。『隠れ家みたいで落ち着く』とよく言われる」と小原さん。今後は店内イベントにも力を入れ、英会話教室のほか、4月中旬には米国のドキュメンタリー映画の鑑賞会を企画している。
営業時間は12時~21時(日曜は12時~20時)。月曜定休。