世田谷・ボロ市通りで12月15日、恒例の「世田谷ボロ市」が始まった。冬晴れの中、平日にもかかわらず多くの人が訪れている。16日まで。
主催は、周辺6つの町会などからなるせたがやボロ市保存会。世田谷の冬の風物詩として広く知られ、今年で439年目を迎える。700店以上の露店が軒を連ね、2日にわたり骨董(こっとう)品、古着、古本、食料品などを販売する。昨年は2日間で約31万人が訪れた。今年の同様の来場者を見込む。1578年に小田原城城主、北条氏政が世田谷宿に楽市を開いたのが始まりとされており、2007年には、東京都指定無形民俗文化財に指定されている。
11時よりパレードが行われ、地元の桜小学校の6年生と桜木中学校の吹奏楽部計162人が参加。同線・世田谷駅近くの円光院から駒沢公園通りとボロ市通りを通って、第2会場近くまで笑顔で練り歩いた。
また、11時15分過ぎから世田谷代官屋敷前でくす玉開きが行われ、同保存会の大場信秀会長や保坂展人世田谷区長ら3名がくす玉を引いた。周囲はごった返し、身動きがとれないほどで、世田谷警察による「整理誘導にご協力お願いします」というアナウンスが幾度も繰り返されていた。
保存会副会長の安藤敏次さんは「昨年は朝に雨が降ったが、今日は天気がいい。一人でも多くの人に来てほしい」と話した。
代官屋敷近くでは名物の「代官餅」が販売され「あんこ」「きなこ」「からみ」の3種類(700円)が販売され、長蛇の列ができていた。餅の製造スタッフによると「10時まではあんこが売れた。それ以降は、からみが売れている」と話した。
世田谷信用金庫本店(世田谷区世田谷1)駐車場では東日本大震災の復興支援物産展が今年も行われ、福島県と宮城県、岩手県などの特産品を販売している。
開催は9時~20時。1月15、16日にも開催される。東急電鉄世田谷線も開催に合わせ、臨時ダイヤで運行する。