世田谷の「NHK放送技術研究所」(世田谷区砧1)で9月25日、「NHK技研ジュニア科学教室」が行われる。
1930(昭和5)年の設立以来、放送技術全般にわたる唯一の研究所として調査や研究に取り組む同研究所。「地域の人により身近に感じてもらいたい」と、年間を通じてさまざまなイベントを実施。今回は小学3年生~中学生を対象に、「最新の放送技術」と「人工知能(AI)」をテーマに講義を開く。
「これが最新の放送技術だ!」では副所長の三谷公二さんが講師となり、超高精細映像「8Kスーパーハイビジョン」を中心に、放送の仕組みについて解説する。三谷さんは1987(昭和62)年にNHKに入局し、放送用テレビカメラの研究やハイビジョンカメラの小型化、スーパーハイビジョンカメラの開発などに従事。2014年からはスーパーハイビジョン開発部長として試験放送に関するシステムの開発を行う。講義では、300インチ画面の視聴や8Kに関わる研究成果の展示などを取り入れ、子どもでも分かりやすい内容を目指すという。
「きみも将来のAI研究者だ!」ではサイバー京都研究所所長の木戸出正継さんを講師に迎えて最先端の技術を学ぶ。情報を選んで処理する「パターン認識」や、AIを使った「画像処理」の分野で知られる木戸出さんがその仕組みなどを解説。研究者や技術者を目指す子どもにアドバイスを与えるという。
同研究所プロデューサーの山口浩成さんは「将来ノーベル賞を目指す子どもたちに、これまでにない本格的な科学教室を開きたい」と話す。
開催時間は14時~16時30分。参加無料。保護者の同意と事前予約が必要。NHK放送技術研究所「ジュニア科学教室」係(TEL 03-5494-3399)で受け付ける。