スリランカ料理のキッチンカー「いい旅キッチン」がオープンして3カ月がたった。
「チキン・ベジカレー」。スパイスを使って調理した複数の副菜を添える
国立音楽院(世田谷区池尻 3)脇のスペースで4月21日に出店した。代表の黒崎康弘さんは旅行会社「いい旅」(港区)を経営しているが、コロナ禍で海外への渡航が制限されているため新規事業として立ち上げた。
黒崎さんは「日本でスリランカ料理は、インドカレーほど普及していないが、体に良いスパイスと野菜をたっぷり使い、油の使用量が少ないため胃もたれしない。かつお節を使っているので日本人の口に合うし、適度にスパイスを取ることで免疫力を高めることができるので、コロナ禍にピッタリだと思った」と話す。
自身がスリランカ好きで、飲食業で調理場の責任者を務めた経験もある黒崎さん。営業日は早朝から自ら仕込みを行う。旅行会社のつながりを生かし、現地の有名ホテルに勤務するシェフからもらったレシピをアレンジして作る。
「例えばチキン・ベジカレーは、スリランカ産のスパイスを調合したスパイスミックスを用いて、ランペなど独特の香草を使って作る。スリランカでは辛めの味付けが好まれるが、日本人が食べやすいように辛さは抑えている。スリランカ料理はシンプルで素早くできる調理法が多いため、手作りで提供するのに向いていると思う。そのため、旬の野菜を使ってメニューを少しずつ変えている」という。
メニューは、「ベジカレー」(500円)、「チキン・ベジカレー」(800円)など。トッピングにスパイスを練り込んだオリジナルの「スパイスつくね」(2個100円)も用意する。
オープンから3カ月を振り返り「多くの方にご来店いただき、ほぼ毎週来てくださる方もいて、大変感謝している。スリランカ料理を基本にしつつも、旅行会社のキッチンカーらしく、今後はさまざまな国の料理を用意して変化をつけていく予定なので楽しみにしていてほしい」と黒崎さん。「世の中が落ち着いたら、旅行会社としての働きも始めたい。各国の料理を出来たての味で楽しめて、旅行の相談や手配ができるような、旅行会社ならではのキッチンカーを目指したい」と意気込む。
営業時間は11時~14時。水曜のみ営業。