三軒茶屋のキャロットタワー4階「生活工房」(世田谷区太子堂4)で7月15日、「大人の食育講座~プロ直伝、もっとおいしくなる冷凍術」が行われた。
世田谷保健所が、食を通じた健康づくりを目指す「食のコミュニケーション推進部会」と共同で行う同講座。同区では、区民が「食に関する正しい知識を持ち、望ましい食習慣によって生涯にわたり健康で豊かな生活を送る」ことを目的に「食育ガイドブック」を発行するなど食育の普及に力を入れる。
同保健所の岡崎はるみさんは「食育は子どもだけのものではなく、それぞれの年代に合わせて誰もができるもの。講座で学んだことを家族や友人に伝えてもらうことで地域全体の食育につなげたい」と話す。
2009年ごろにスタートし、これまで東京農業大学の教員を講師に招いた「江戸東京野菜」の講座や、マイタケ活用術などを行ってきた同講座。今回は、冷凍生活アドバイザーの西川剛史(たかし)さんを招き、「冷凍食材」のレッスンを開講。約40人が参加した。
前半は、スライドを使った「冷凍の4つの基本ルール」「解凍テクニック」「そのほかの冷凍テクニック」の解説を中心に進行。その後の「もっとおいしくなる食材別・冷凍術」では西川さんによる実演を行い、トマトや豆腐、こんにゃく、キュウリなどの仕込みや解凍、調理テクニックをレクチャーした。
西川さんは昨年10月、冷凍食品専門店「べフロティ」(松原)をオープン。現在は「冷凍生活アドバイザー養成講座」の監修・講師を務めるなど、「冷凍」の魅力を伝えるためにさまざまな活動をする。「冷凍することでよりおいしくなる食材もあり、手間が減るので忙しくてゆっくり料理ができない人にもお勧め。冷凍食品や加工品は、食育に不向きと思うかもしれないが組み合わせ次第で十分に活用できるもの。冷凍した食材も選択肢の一つに入れ、調理の幅を広げてほしい」とも。