デイサービスや訪問入浴、居宅介護支援の各事業所が入る複合型介護施設(世田谷区弦巻1)が開設されて、2カ月がたった。運営は、在宅介護事業などを手掛けるケアサービス(大田区大森北)。
個別に事業所番号を取得している「デイサービスセンター弦巻」、「居宅支援 弦巻」、「訪問入浴 世田谷」が移転統合した同施設。
同社執行役員の三浦裕二さんは「3つのサービスが同一事業所にあることで、利用客のケアについての相談・確認が行いやすくなり、利用客へのサービスの質が向上した」と話す。
同施設では、3事業所のシナジー効果をさらに高めるため、合同会議を行うほか、利用客ニーズを共有し、複合型施設として質の高いサービスを提供できるよう体制を整えていく。
三浦さんによると、デイサービス事業は、事業所が広くなったことで利用客の要望に応えられる環境が整った。フィットネススペースの導入により身体を動かすプログラムを多く行い、活動的なデイサービス提供ができるようになった。
居宅支援事業は、ケアマネジャーが利用客のケアを直接確認できるようになったため、サービス状況のモニタリングがしやすくなった。また、所長と相談員、支援担当スタッフが直接会って話せるため、要望が正確に早く伝わりやすくなったという。
訪問入浴事業は、事業所内にケアマネジャーを置いているため、利用客について相談しやすい環境になった。これまでは世田谷区の西側を主な商圏としていたが、移転で区の東側へも商圏を拡大する方針だ。
三浦さんは「3事業所とも滑り出しは好調。今後は事業所の横のつながりを強め、地域での認知度を高めていきたい」と話す。
同社では今後、地域包括ケアシステムの構築の実現に向けて地域住民が利用できる複合型介護施設として、サービスの提供を目指していく。「『介護からエンゼルケアまで』の一貫した高品質なサービスをご提供し、そのサービス品質のさらなる向上を図っていく」としている。