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三茶で柄本明さん一人芝居-別役実さん書き下ろし作品

独特なオーラと存在感で、数多くのテレビ、映画、舞台と活躍する俳優の柄本明さん

独特なオーラと存在感で、数多くのテレビ、映画、舞台と活躍する俳優の柄本明さん

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 三軒茶屋の「シアタートラム」(世田谷区太子堂4、TEL 03-5432-1526)で7月21日、柄本明さん出演・演出の公演「トム・プロジェクト プロデュース柄本明ひとり芝居『風のセールスマン』」が始まる。

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 劇作家の別役実さんが、俳優の柄本さんのために書き下ろした同作品。風に飛ばされる紙くずのように、街から街を渡り歩いていた柄本さん演じるある男が、「流れるのをやめて住まおう」と決心し、悪戦苦闘する様子が描かれる。現在まで別役さんの作品群における一人芝居はこの「風のセールスマン」1本のみで、2009年に全国各地で好評を博した初演以来の再演となる。

 出演・演出の柄本さんは映画や舞台で活躍。1998年「カンゾー先生」で、日本アカデミー賞などさまざまな賞で主演男優賞を受賞。そのほかにも、2004年の「座頭市」や2010年の「雷桜」、最近では「神様のカルテ2」や「オー!ファーザー」、「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」などに出演。「悪人」では日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞し、2011年には紫綬褒章を受賞した。

 柄本さんは「どんな作品も、1回2回で出来上がるわけではなく、いつも途中にあると思う。生きていくこととともに本の中に新しい発見があったりして、繰り返しながら舞台は作っていくものではないだろうか。ただ一人芝居だからと気負いはなく、相手がいる、いないで自分の中でものすごく違うということはない。せりふと格闘する自分と出会うし、人に見られることで自分の中にいろんな人間が出現する。想像力の翼がクジャクのように広がることが時に起こる」と語る。

 劇作家の別役さんは2007年に「鶴屋南北戯曲賞」「紀伊国屋演劇賞」、2008年に「朝日章」を受賞するなど「奇才」と絶大な評価を受けている。「(柄本さんとは)一度仕事をしたいと思っていた。以前、故・三木のり平さんと仕事をさせていただき、その独特な存在感というものを体験させられて以来だった。(三木さんの)この舞台上の稀有(けう)のありようを引き継げるのは柄本さん以外あり得ない」と語る。

 上演時間は劇場のホームページで確認できる。入場料は、一般=4,000円、当日=4,500円、学生=2,000円。チケットは世田谷パブリックシアターチケットセンターやプレイガイドで取り扱う。公演は7月27日まで。

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