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世田谷に「無人八百屋」 夜は大衆食堂、コミュニティースペースも

運営するMunosの笠井祐二さん(左)と尾辻あやのさん(右)

運営するMunosの笠井祐二さん(左)と尾辻あやのさん(右)

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 無人青果店&コミュニティースペース「808+(ヤオヤプラス)」(世田谷区世田谷4)が8月31日、世田谷にオープンする。

2階の完成予想図(イラスト=yoi)

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 テーマは「農業繁盛・地域円満」。運営は、山梨県北杜市で農家を支援するFAMERS AGENCY(ファーマーズエージェンシー)と、東京都でケータリングやイベント企画などを手掛けるMunos(ムノーズ)。山梨の生産者と東京の消費者を直接つなげることを目的に共同で運営する。

 1階は無人の青果売り場。客はセルフレジを使って青果を購入する仕組み。青果のロス軽減を目的として、18時からは大衆食堂として営業し、同店が扱う青果を使った料理を提供する。2階のコミュニティースペースは昼間に無料開放し、夜はイベントスペースとして活用する。

 無人化による人件費削減で、生産者への還元増と、コミュニティースペースの無料化を実現した。防犯効果と集客効果も見込む。生産者と客をつなぐツールとして交換日記を用意し、ウェブサイトも開設し交流を促す予定。

 現在、内装費を捻出するためにクラウドファンディングを立ち上げ、資金を募っている。Munos代表の尾辻あやのさんは「さまざまな方から支援を頂き、農業やコミュニティーへの関心がとても高まっていると感じた。農業もコミュニティーの活動も、もっとたくさんの人が挑戦できるような新しい形を作ることがミッションなので、『私もそんな八百屋をやってみたい』という声を頂いたときはうれしかった」と話す。

 「新型コロナウイルスの影響もあり、『人とちゃんとつながる』ことが今後さらに求められるようになっていくと確信している。現在、さまざまな業種で無人販売が取り入れられているが、ほとんどが『人に会わないため』の無人販売。私たちは『人をつなげるため』の無人システム。このシステムを誰もがどこでも使えて『農業繁盛×地域円満』が日本中に広まるような大きなムーブメントになることを目指したい」と意気込む。

 募集期間は6月30日まで。

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